はちみつのdiary

hannyhi8n1から引っ越しました。

フィールドワーク報告会に行って

10月に母校でフィールドワーク報告会が開かれていた。

 

私のいた大学のコースでは、テーマを自分で設定し、実際に足を運んで参与観察やインタビュー調査をすることになっている。仕事を辞めることになって「アカデミアに戻りたい~」と思っていた時だったのでまずは案内が来ていたフィールドワーク報告会に行った。

 

印象に残っている報告は3つある。

 

一つ目は、沖縄のポップミュージックに関する報告。指導教官の研究に興味を持ちながらも、調査地を沖縄として調べる姿に好感を持った。

 

二つ目は、福島の震災に関しての報告。震災の時まだ小学生だったという彼女は、避難を経験して「自分の地元のことなのに地元を知らない」ことに違和感を持ったそうだった。先生から「福島でのことについて調べているようですが、福島に帰らない人のことは調べないんですか」という手痛い指摘が入っていた。しかし、問いの持ち方にはすごく共感したし、もっと調べてほしいと思った。

 

三つめは、マオリ族の家族意識に関する報告。正直、報告自体は何を調べたいのかわからなかったけど(「出生に関することを調べたいのか、共同体のことを調べたいのか、精子提供について調べたいのか、ちょっとわからなかった)、でも本を読んでいて気になったところは書き写していてそのノートを持っている、と言っていて「いいな~」と思った。

研究しようと思うと意外に調べたいと思うことについてピンポイントで書かれた本って少なかったりするんですよね。それをフィールドワークで根拠にしていって、ということをするのですが、疑問に思ったことや面白いと思ったこと、書き留めていきたいですよね。私も最近写経(本を書き写すこと)に目覚めてきたので、20歳くらいからそういうことが習慣になっているのは非常によいことだなと思いました。

 

うーん、あと思ったことなのですが、

もっと研究について周りと話せる場所であったらいいなあと思いました。

 

「研究は個人でするもの」とか「本は自分で読むもの」という風潮があるのかもしれませんが、本を読んで「こういうことになるほどと思った」とか、「この研究は面白かった」とか言える環境があれば、自分の研究はもっとよくなるだろうなとも思うのでした。