はちみつのdiary

hannyhi8n1から引っ越しました。

函館

函館に旅行に行ってきた。

特急に揺られて時々ティム・インゴルドの『応答、しつづけよ。』を読みながら、海を眺めたり森を眺めたりして行く。

 

降りたのはJR五稜郭駅だった。駅の近くのパン屋さんで「すきやきパン」を食べる。お肉と白滝が入ったお総菜パンなのにこんなに美味しいなんて! と感動した。ポテトサンドも完食。

 

駅の反対側に行き、『くまざわ書店』で函館のガイドブックと、津村記久子さんの小説を買った。

 

お店を出た頃にパートナーから連絡があって、函館空港に着いたという。

五稜郭タワーで待ち合わせすることとした。

 

JR五稜郭駅から五稜郭タワーまでは歩いて30分くらいだった。

 

五稜郭タワーの中では、『名探偵コナン』の映画のポスター(登場する怪盗キッドの予告状)があった。『名探偵コナン』の映画は実は先月パートナーと一緒に観に行ったのだが、『RRR』みたいに次にどんな展開があるのかわからない! という感じで面白く観た。

 

『コナン』の今作で函館が取り上げられていたこともあり、函館にはいたるところにコナンの映画のポスターが貼ってあった。「コナンは地方創生に貢献しているね」「僕もそれ思った」などと待ち合わせに着いたパートナーと話した。

 

タワーで上がって五稜郭の写真を撮り、箱館奉行所跡にも行った。

桜は散りかけていたけれども、お花見をしている人がちらほら見受けられた。

 

函館という場所が思い出の場所になるとは想像もつかなかったが、函館の人たちはやさしかった。料理をいただいたところでは、「一日の観光とのことですが、楽しんでいってくださいね」という言葉をいただき、観光協会の人に「かわいらしいですね」と言ってもらった。

 

ハリストス正教会も見ることができて、函館旧公会堂でドレスを着ることができ……パン屋さんでパンを買って、ロシア雑貨のお店でウクライナの卵をお土産に買った。

 

函館山にもロープウェイに乗って行って、ほんとうに夏の隅田川花火大会と同じくらいの人がいたけれど、それぞれに夜景を眺め、話していた。

 

どこも観光客で賑わっていたけれど、きっとその人たちの数だけ思い出が残るんだろうな、という気がした。

 

帰る前に駅の近くのお寿司屋さんでちびちびビールを飲みながらお寿司をいただいた。

 

ほっき貝、赤貝、ほたて、うに、ひらめ、かんぱち、などなど……。

 

カウンターで食べることのできるお寿司屋さんがふつーにある、というのが、なんというか函館の町の生活というものがわかる気がした。ちなみにこの日は「こどもの日」でお寿司の注文が多かったらしい。

 

書きながらコナンくんの映画の主題歌のサビを思い出していた。

結局、この身にあるのは自分のことなのだ。一心同体、ということを生身の人間でやるのは難しい。それが良いこととも一概には言えない。

 

函館という街は、本当に夜景が美しくて、海が近くてその景色を眺めるのも面白く、教会がいくつかあるので異国情緒もある。なんだか人間の美しくてさわれない部分を引き出す力がこの街にはあるような気がした。