はちみつのdiary

hannyhi8n1から引っ越しました。

『金の国 水の国』

純愛ファンタジーを観たくて観に行った。

このマンガがすごい! 2017」を受賞した時に原作を読んでいたので、気になってもいた。

 

お話としてはよくまとまっている、という感想を持ったが、これを恋愛の話だとか夫婦の話だとかと期待していた私にとっては、「期待していたものとちょっと違ったかな」という感じだ。たぶん、焦点がナヤンバヤルさんの使命に当てられていたからだと思う。

 

一緒に観に行った人は「お嬢さん、じゃなくて最後には名前を呼んで欲しかった」という、至極真っ当な感想を言っていた。

私もそう思った。

 

私は恋に生きることが大好きだ。

それゆえ、二人がお互いに仮初の夫婦というていでお互いの国を行き来する、というのはとてもよかったと思ったけれど、お互いに、実はこういう一面があるんだな、とか、そのエピソードがあってより一層好きになる、とかのロマンス要素がもう少しあってもいいのではないかと思った。

 

ではナヤンバヤルさん寄りの視点になってみよう。

彼にとっての使命は国交を開くこと、両国の平和、そして水路をつくり、両国に繁栄をもたらすことだった。

その使命のためには敵国とされる人たちを多く味方につけることが必要だった。

どの人も彼の熱い想いに説得されて協力をする。

 

人に協力をしてもらえる、という点で彼は賢いだけでなく人を巻き込む力のある人物なのではないかと思うのだが、その魅力が伝わり切れていないと思った。

どんな人物を尊敬しているか? どのような人物であれば若くても注目されるのか?

という疑問は私も気になる。

とは言いつつ、私は賢くてパッションを持った人は大好きなので、したがってナヤンバヤルさんのことも好きではある。

 

一番魅力的なのは左大臣だった。

イケメンなだけでなく、思慮深さも備えていて、ただのお飾り大臣ではなくナヤンバヤルの最大の協力者というイメージが持てた。

 

よくできたお話なのだが、「恋愛」のお話というより、「mission」の話だと思った。