朝も貸切風呂に入り、二日目の朝食をいただいた後、こまごまとしたものを片付けてチェックアウトした。
タクシーで別府駅まで行き、コインロッカーに荷物を預けてとりあえず竹瓦温泉まで行くことにする。
竹瓦温泉は別府駅から徒歩10分程度のところにあるのだ。
けれどもここの砂湯は次の時間が30分後だということで、朝に宿の温泉に入っていた私たちはここをスキップして、近くにあるという別府タワーを目指すことにした。
大通り沿いに別府タワーはあるのだが、海沿いの道を歩いた。
この日は雨が降ったりしていて、景色が良いわけではなかったけれど、山と海に囲まれた町だということがわかってよかった。
別府タワーは入場料800円。
日本には内藤多仲という建築家が手がけた「タワー6兄弟」というものがあるらしく、別府タワーはそのうちの一つなのだった。
ちなみにこの人は山梨県南アルプス市出身で、甲府第一高に通っていたらしい。前に住んだことのあるところの近くなのでなんだか親しみを感じた。
ここで「恋愛みくじ」なるものを引いて大吉だったので私は機嫌を良くした。
私たちは大分名物の「とり天」の発祥である『東洋軒』というレストランを目指して再び歩き始めた。
途中のお土産屋さんで、母に九重町の「八鹿」という酒造の「銀」というお酒を買った。
近くでは、『すずめの戸締り』に出てきそうなフェリーの港(しかも大阪行き)があった。
『東洋軒』に向かって歩き、歩き始めて見つけたはいいが、地方の一軒のレストランにしては見たことがないくらい混んでおり、諦めてバスで「血の池地獄」に行くことにした。
(『東洋軒』の近くには『胡月』というガイドブックにも載っていた冷麺屋さんがあったのだが、とり天の気分であった私たちはテイクアウトできる『大分からあげ』でとり天とからあげを買って、バス停で食べることにした。)
バスが定刻通りに来ないので、都会育ちの恋人は神経質に何度もスマホの時刻表を眺めていたが、私は「バスなんてそんなもんでしょ」と気長に構えていた。20分後にバスは来た。
そして『血の池地獄』へ。
高浜虚子が句を残したらしい。
別府に行く前、「地獄」と名乗るものがどんなものなのかを見てみたい、という気持ちがあったので、『血の池地獄』を観れたのはよかった。
家族旅行で来ていたらしいご家族に写真を撮ってもらった。
そして『龍巻地獄』も運良く見れて、『海地獄』へとバスで向かった。
コバルトブルーの『海地獄』。
途中、雨が降ったりしていたが、恋人が折り畳み傘を持っていたのでことなきを得た。
今度から旅行に折り畳み傘を持って行く。
『海地獄』では、プリンが有名らしいと聞いていたのだが、売り切れていたので温泉卵(1個100円)をむしゃむしゃと食べた。
その後「かぼすソフトクリーム」も食べた。
しゃりしゃりしていて美味しかった。
他の地獄を見たい、とか、カピバラが見たい、とかいろいろ要望はあったのだけれど、電車の時間が心配だったので『海地獄』のバス停から『別府公園』まで行ってスタバの新作の「さくらフラペチーノ」を飲んだ。
別府公園から歩いて駅に向かった。
駅で預けていた荷物をピックアップし、(コインロッカー代は600円)、湯布院行きの特急券を買った。
16:27分発の電車で特急を使ったので交通費は1人1630円である。
海沿いに線路が走っていて眺めるのが楽しかった。
途中、戸建ての家を眺めながら、「あの家が好き」などと言うのが楽しかった。
湯布院駅には17:44に到着した。
タクシーを待って宿へ向かった。
宿に着いたのは18:00過ぎだったと思う。
それはもう素敵なお宿で、さらに旅行支援割で6千円を引いてくれ、クーポン券を4千円つけてくれたので非常にお得だった。
夕食は「仙洞」というお酒とかぼす酒を飲んだ。ご飯は鯛のお造りが美味しかった。
しかもこの宿、ビールサーバーがあり無料で飲め、温泉卵も食べ放題という宿だった。
ビールは2杯飲んだ。
別府散策を重視した二日目だった。
湯布院の宿がゆったりした感じだったのも素敵だった。