はちみつのdiary

hannyhi8n1から引っ越しました。

読んだ:『苦海浄土』第一部第一章

石牟礼道子の『苦海浄土』を読み始めた。寂しさからだった。

 

Twitterを眺めても、自分の寂しさに対応していく言葉は見つからず、Googleで検索をしても、自分のこの気持ちに対応してくれる文はみつからない。

かといって中途半端なnoteで癒すこともできない。磨き抜かれた相応の言葉を引き受けることを私の身体が欲していた。

 

夢の中で、私は一軒の平屋で眠っていた。ガラス戸が一枚で、外は夜であり、道の向かいなのか、ぼうっとオレンジ色の光が見えた。皮膚がかゆかった。布団にはしらみがいるみたいだった。一緒の部屋にいた女が何か言うのが聞こえたが、かゆくてしょうがない。

その時、パートナーが「一緒に住んでいる部屋に戻るといいよ」と言うのが聞こえた。

自分が寝た時の部屋に戻り、なんて清潔な部屋なんだろう、と感心する、夢――。

 

苦海浄土』を読み始めたのは、見た夢に象徴されるように、人間が抱えていかなければいけない苦しみも、読むことによって引き受けることができるからだと思ったからのようである。